田中行政書士事務所

よくある質問

Q01
(リスト規制)
リスト規制とは何か。
Q02
(キャッチオール規制)
輸出令別表第1の16項に該当する貨物を、輸出令別表第3の地域以外に輸出しようとするとき、核兵器等の開発等のために用いられるおそれがある場合は輸出許可申請が必要になるということですが、どこまで調べればよいのでしょうか。
Q03
(少額特例)
少額特例の条件を教えてください。又少額特例が適用されるとき手続きは何もしなくてよいのですか。
Q04
(罰則)
会社の業務に関して違反行為があったときは誰が罰せられるのですか。
Q01
(リスト規制)
リスト規制とは何か。
A01
輸出貿易管理令別表第1の1項から15項にlistingされているものに対する規制です。
輸出貿易管理令別表第1の1項から15項に該当する貨物を輸出しようとするときは、輸出貿易管理令第4条の特例により不要となる場合を除き、必ず経済産業大臣の輸出許可が必要です。

輸出貿易管理令別表第1の1項から15項には、武器及び大量破壊兵器等の開発等に用いられるおそれの高いものがlistingされていますが、 これ等は我が国が独自に決めている訳ではなく下表のような関連する国際輸出管理レジームでの合意に基づくものです、

(2017年1月6日)
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Q02
(キャッチオール規制)
輸出令別表第1の16項に該当する貨物を、輸出令別表第3の地域以外に輸出しようとするとき、核兵器等の開発等のために用いられるおそれがある場合は輸出許可申請が必要になるということですが、どこまで調べればよいのでしょうか。
A02
先ず貨物が、核兵器等の開発等のために用いられるおそれがある場合というのは省令で規定されていることを認識する必要があります。

輸出貨物が核兵器等の開発等のために用いられるおそれがある場合を定める省令(以下おそれ省令)(平成13年12月28日経済産業省令第249号)
1号 ①その貨物の輸出に関する契約書若しくは
②輸出者が入手した文書等において
当該貨物が核兵器等の開発等若しくは別表に掲げる行為のために用いられることとなる旨 記載され、若しくは記録されているとき
又は輸出者が
当該貨物が核兵器等の開発等若しくは別表に掲げる行為のために用いられることとなる旨 ③輸入者等から連絡を受けたとき
2号 ①その貨物の輸出に関する契約書若しくは
②輸出者が入手した文書等のうち経済産業大臣が告示で定めるものにおいて
当該貨物の需要者が核兵器等の開発等を行う旨 記載され、若しくは記録されているとき
又は輸出者が
当該貨物の需要者が核兵器等の開発等を行う旨
③輸入者等から連絡を受けたとき
3号 ①その貨物の輸出に関する契約書若しくは
②輸出者が入手した文書等のうち経済産業大臣が告示で定めるものにおいて
当該貨物の需要者が核兵器等の開発等を行った旨 記載され、若しくは記録されているとき
又は輸出者が
当該貨物の需要者が核兵器等の開発等を行った旨
③輸入者等から連絡を受けたとき
2号、3号では当該貨物の用途並びに取引の条件及び態様から、当該貨物が核兵器等の開発等及び別表に掲げる行為以外のために用いられることが明らかなときを除く

おそれ省令から読取れるやるべきことは
①その貨物の輸出に関する契約書
②輸出者が入手した文書等
(2号、3号においては②輸出者が入手した文書等のうち経済産業大臣が告示で定めるもの)
③輸入者等から連絡を受けたか
のチェックです。

ここで①と③の範囲は明確ですが②の文書等の範囲が分らず迷うことがありますが、貿易経済協力局の「大量破壊兵器等の不拡散のための補完的輸出規制に係る輸出手続き等について(お知らせ)」では輸出者が入手した文書等について「輸出者がその貨物を輸出するにあたっての、個々の契約に限定されず、当該輸出者が輸出の前に入手した全ての文書等をいう。ただし、これは輸出者に対して特定の文書等の入手を義務づけるというものではなく、通常の商慣習の範囲内で入手した文書等との趣旨である」としています。

私はこのことを知ったとき初めて何を要求されているか分ったような気がしました。即ちやるべきことは
①その貨物の輸出に関する契約書
②輸出者が通常の商慣習の範囲内で入手した文書等
(2号、3号においては②輸出者が入手した文書等のうち経済産業大臣が告示で定めるもの)
③輸入者等から連絡を受けたか
のチェックです。

尚、特別な話として外国ユーザーリストは「輸出者が入手した文書等のうち経済産業大臣が告示で定めるもの」に含まれます。
従って外国ユーザーリストのチェックはする必要があります。
需要者が外国ユーザーリストに掲載されている場合は、おそれ省令に規定する「当該貨物の需要者が核兵器等の開発等を行う(又は行った)旨記載され、若しくは記録されているとき」に該当することになります。

(参考)
別表に掲げる行為の概要

核燃料物質若しくは核原料物質の開発等(沸騰水型軽水炉若しくは加圧水型軽水炉の運転に専ら付帯して行われるものであることが明らかにされている場合を除く)又は核融合に関する研究(専ら天体に関するもの又は専ら核融合炉に関するものであることが明らかにされている場合を除く)
原子炉(発電の用に供する軽水炉を除く)又はその部分品若しくは附属装置の開発等
重水の製造
核燃料物質を原子炉に燃料として使用できる形状又は組成とするために、これを物理的又は化学的方法により処理すること(例えばウランの濃縮)
原子炉に燃料として使用した核燃料物質その他原子核分裂をさせた核燃料物質(以下「使用済燃料」という)から核燃料物質その他の有用物質を分離するために、使用済燃料を化学的方法により処理すること(例えばプルトニウムの抽出)
化学物質の開発若しくは製造(経済産業大臣が告示で定めるものを除く)、微生物若しくは毒素の開発等、ロケット若しくは無人航空機(核兵器、軍用の化学製剤若しくは細菌製剤若しくはこれらの散布のための装置を運搬することができるものであってその射程若しくは航続距離が300キロメートル以上のものを除く)の開発等又は宇宙に関する研究(経済産業大臣が告示で定めるものを除く)であって、軍若しくは国防に関する事務をつかさどる行政機関が行うもの若しくはこれらの者から委託を受けて行うことが明らかにされているもの
(2011年6月5日)
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Q03
(少額特例)
少額特例の条件を教えてください。又少額特例が適用されるとき手続きは何もしなくてよいのですか。
A03
少額特例の条件は以下の(1)~(4)でありすべて満たす必要があります。
(輸出貿易管理令(以下輸出令)第4条第1項第5号)

(1)
輸出令別表第1の5から13まで又は15の項に該当する貨物であること。
(2)
総価額が100万円(輸出令別表第3の3に掲げる貨物(注1)にあっては5万円)以下のものであること。
(3)
イラン、イラク、北朝鮮以外の地域を仕向地とする輸出であること。
(4)
ホワイト国(注2)以外の地域を仕向地として輸出しようとする場合にあっては、下表の仕向地に応じ同表の右欄のいずれの場合にも該当しないこと。
仕向地

イラク及び北朝鮮を除く国連武器禁輸国・地域(注 3)

核兵器等の開発等のために用いられるおそれがある場合

通常兵器の開発、製造又は使用のために用いられるおそれがある場合

経済産業大臣から許可の申請をすべき旨の通知を受けた場合
上記及びホワイト国を除く国・地域

核兵器等の開発等のために用いられるおそれがある場合

経済産業大臣から許可の申請をすべき旨の通知を受けた場合
(注1) 輸出令別表第3の3 に掲げる貨物:輸出令別表第1の5項(14)(18)、7項(15)(16)、8項、9項(1)(6)、10項(1)(2)(4)(6)(7)(9) (11)、12項 (1)(2)(5)(6)、13項(5)に掲げる貨物であつて、経済産業大臣が告示で定めるもの(平成13年経済産業省告示第758号)又は同表の15の項の中欄に掲げる貨物
(注2) ホワイト国:アルゼンチン、オーストラリア、オーストリア、ベルギー、カナダ、チェコ、デンマーク、フィンランド、フランス、ドイツ、ギリシャ、ハンガリー、アイルランド、イタリア、大韓民国、ルクセンブルク、オランダ、ニュージーランド、ノルウェー、ポーランド、ポルトガル、スペイン、スウェーデン、スイス、英国、アメリカ合衆国
(注3) 国連武器禁輸国・地域:アフガニスタン、コンゴ民主共和国、コートジボワール、エリトリア、イラク、レバノン、リベリア、北朝鮮、シエラレオネ、ソマリア、スーダン
<注意事項>

総価額は、1回の輸出契約ごとに、輸出貨物のうち輸出許可の対象となる貨物を輸出令別表第1の各項の括弧毎(例えば7項(4)、10項(7の2)等)に区分けしたものの括弧毎の合計額です。
個々の貨物の価格ではありません。

無償で輸出する場合でも総価額は "0"円ではなく、有償で取引されるものとした場合の価格によります。
(「輸出貿易管理令の運用について」(輸出注意事項62第11号)では、税関の鑑定価格をいうとされ、最終的には税関の判断となります)

少額特例の適用があるとき、経済産業大臣の輸出許可が不要になりますので、経済産業省に対しては何の手続も必要ありません。
ただし、税関への輸出申告は要します。通関業者さんへ輸出令別表第1に該当するが少額特例で輸出することを伝えてください。このとき税関から該非判定書を要求されることがあります。
(2011年6月5日)
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Q04
(罰則)
会社の業務に関して違反行為があったときは誰が罰せられるのですか。
A04
行為者が罰せられるほか、会社に対して罰金刑が科せられる。

外国為替及び外国貿易法には第72条第1項に両罰規定があります。

第72条第1項
法人(第26条第1項第2号及び第4号、第27条第13項並びに第55条の5第2項に規定する団体に該当するものを含む。以下この項において同じ。)の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務又は財産に関し、第69条の6から前条まで(第70条の2を除く。)の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人又は人に対して各本条の罰金刑を科する。

括弧書きを省いて整理すると
誰が

法人の代表者

又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が
違反行為

その法人又は人の

業務

又は財産

に関し、第69条の6から前条までの違反行為をしたときは
罰則

行為者を罰するほか

その法人又は人に対して各本条の罰金刑を科する
となり会社の業務に関して違反行為があったときは行為者が罰せられるほか、会社に対して罰金刑が科せられることになります。
「行為者」と「法人又は人」を罰するとしているところから両罰規定と言われます。

もし両罰規定がなかったらどうなるか考えてみましょう。
外国為替及び外国貿易法の罰則規定は第69条の6から第73条までです。
例えば第69条の6を見ると

第69条の6
次の各号のいずれかに該当する者は、七年以下の懲役若しくは七百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。ただし、当該違反行為の目的物の価格の五倍が七百万円を超えるときは、罰金は、当該価格の五倍以下とする。

第二十五条第一項又は第四項の規定による許可を受けないでこれらの項の規定に基づく命令の規定で定める取引をした者

第四十八条第一項の規定による許可を受けないで同項の規定に基づく命令の規定で定める貨物の輸出をした者
となっています。

ここで「取引」「貨物の輸出」が会社の業務に関して行われたものであったとき「取引をした者」「輸出をした者」は

行為者である。

会社であるが、行為者を含む。

会社であり、行為者を含まない。
等の考えがあり得ると思いますが、両罰規定がないとすると処罰の対象は①②では行為者③ではなしとなります。
何故なら法令に(両罰規定のような)特別の規定がなければ法人を犯罪の主体とすることはできないからです。

両罰規定があれば両罰規定により法人に対して罰金刑が科されるとともに両罰規定の「行為者を罰するほか」という文言により「取引をした者」「輸出をした者」の範囲が行為者を含むものに拡張され、上記 ③の場合でも行為者が処罰の対象になります。
「行為者を罰するほか」という文言により「取引をした者」「輸出をした者」の範囲が行為者を含むものに拡張されるという考え方は構成要件修正説といわれ判例・通説と言ってよいと思います。

従って両罰規定があれば両罰規定により法人に対して罰金刑が科されるとともに上記①②③何れの場合でも行為者が処罰の対象になります。
(2011年6月5日)
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